国公立・私立大学別医学部の入試倍率一覧

2020年12月8日

大学別医学部の入試倍率一覧

医学部の入試倍率を国公立・私立大学に分けてそれぞれ解説

医学部受験を考える上で、入試傾向や倍率を把握することは大切です。倍率は年度によって変わりますが、近年の傾向を知っておけば志望校選びにも役立つでしょう。

医学部の入試倍率にはどのような傾向があるのでしょうか。また、入試倍率は受験難易度に影響するのでしょうか。

この記事では、医学部の入試倍率を大学別にご紹介します。医学部入試に見られる傾向や受験難易度との関連性にも言及していきますので、医学部受験を目指している方はぜひ参考になさってください。

医学部の入試倍率は減少傾向

2020年度の医学部入試では、国公立大学・私立大学ともに志願者が減少しました。

国公立大学は前期日程、私立大学はセンター方式で倍率がダウンし、近年は全体的に志願者数と倍率の減少傾向が見られます。

国公立大学の場合

国公立大学医学部の志願者数は、2015年度より6年連続で減少しています(前期日程)

志願者減にともない倍率も減少し、2020年度の倍率は4.0倍と、前年の4.4倍からダウンしています。

志願者減が始まった2015年度の倍率は5.0倍だったため、ここ6年で1.0倍の減少となりました。

一方、2段階選抜の廃止や2次試験の配点比を増やした名古屋大学、大阪大学では、どちらも志願者数が増加しています。

国公立大学の入試倍率は、前年度の倍率はもちろん、入試方式の変更にも影響を受けやすいことがわかります。

私立大学の場合

私立大学の志願者数は前年度比98%とほぼ横ばいで、入試倍率は2019年度・2020年度ともに14.9倍でした。

しかし、センター方式の志願者数は前年度比93%、倍率は18.6倍(2019年度)→17.2倍(2020年度)と減少しています。

近年はセンター方式の倍率が上昇傾向だったこと、2020年度のセンター試験は平均点が低かったことが影響していると考えられます。

私立大学も前年度の入試倍率の影響を受けやすく、前年度の倍率が低いければ次年度は上昇する傾向があります。

たとえば、2019年度の志願者数が大幅に減少した聖マリアンナ医科大学では、入試倍率が14.6倍(2019年度)から18.3倍(2020年度)と大きく上昇しています。

反対に、前年度の倍率が高ければ次年度は低くなる傾向も見られました

2021年度の医学部入試について

2021年度からは、これまでのセンター試験に変わる「大学入学共通テスト」が新たに始まります。

共通テストはセンター試験よりも難化し平均点が下がると予想されているため、国公立大学と私立大学の併願は避け、私立大学に絞る受験生が増えるかもしれません。

また、2021年度はコロナ禍での受験となるため、受験生の負担を減らすべく文部科学省が出題科目の削減や出題範囲の限定などを各大学へ通知しています。

大学によっては入試方法の変更があるため、各大学の入試情報は最新のものを必ず確認しておく必要があります。

医学部入試倍率一覧(2020年度入試結果)

2020年度の医学部入試倍率を国公立大学・私立大学別にまとめました。

国公立大学医学部(前期日程)

大学名 2020年度医学部入試倍率 備考
旭川医科大学 5.9
札幌医科大学 4.2 一般枠+先進枠
北海道大学 3.6
弘前大学 4.5 一般枠
5 青森県枠
東北大学 3.2
秋田大学 6.6
山形大学 4.2 一般枠+山形県枠
福島県立医科大学 3.6 一般枠
2.1 地域枠
筑波大学 2.2
3.4 地域枠-全国
2.9 地域枠-茨城
群馬大学 2.4 一般枠
5.5 地域枠
千葉大学 3.2 一般枠
5.7 千葉県枠
東京大学 4.3
東京医科歯科大学 3.6
横浜市立大学 2.9 一般枠+地域枠+診療科枠
新潟大学 4.2
富山大学 4.1
金沢大学 3.6
福井大学 4.7
信州大学 3.7
岐阜大学 11.1
浜松医科大学 4.7 一般枠
8.6 地域枠
名古屋大学 3.1
名古屋市立大学 2.7
三重大学 3.9 一般枠+三重県枠
滋賀医科大学 4 一般枠
4 地域枠
京都大学 2.6
京都府立医科大学 2.5
大阪大学 2.9
大阪市立大学 2.6 一般枠+大阪府枠
神戸大学 2.7
奈良県立医科大学 7.4
和歌山県立医科大学 2.2 一般枠+県民枠
鳥取大学 5 一般枠+地域枠
島根大学 6.6 一般枠+県内枠
岡山大学 3.8
広島大学 4.9
山口大学 5.5
徳島大学 2.2
香川大学 4.6 一般枠+地域枠
愛媛大学 7.7
高知大学 6.1 一般枠
12.5 地域枠
九州大学 2.4
佐賀大学 5.4
長崎大学 3.6
熊本大学 5.3
大分大学 4.3
宮崎大学 4.2
鹿児島大学 4.7
琉球大学 3.8

私立大学医学部

大学名 2020年度医学部入試倍率 備考
岩手医科大学 11.1 一般枠
1.8 地域枠C
東北医科薬科大学 5.1 一般枠+東北地域枠
国際医療福祉大学 8.3
23.7 センター
自治医科大学 22.2
獨協医科大学 13.3
32.3 栃木県地域枠(一般+センター)
16.8 センター
北里大学 8.2
21 相模原地域枠
杏林大学 13.1
51.8 センター
慶應義塾大学 8.4
順天堂大学 10.4 A方式
19.4 B方式
29.6 センター
昭和大学 11.4 Ⅰ期
65.1 Ⅱ期
10 センター地域枠(現役)
帝京大学 46.8
26.5 特別地域枠
86.8 センター
東海大学 26.3
18.1 センター
東京医科大学 11.4
7.5 センター
東京慈恵会医科大学 5.9
19.8 東京都地域枠
東邦大学 21.6
18.6 千葉県地域枠
日本大学 19.7 A方式
26.8 N方式第1期
日本医科大学 13.2 前期
16.4 千葉県地域枠
聖マリアンナ医科大学 18.3
金沢医科大学 42.2 前期
愛知医科大学 9.8
15.7 センター
藤田医科大学 6.8 前期 (一般枠+愛知県地域枠)
27.1 センター
大阪医科大学 11.4 前期+大阪府地域枠
14.5 センター
関西医科大学 12.1 前期(一般枠)
33.3 センター
近畿大学 12.2 前期(A日程)
2.7 地域枠
40 センター前期C
兵庫医科大学 8 A
14.4 B
川崎医科大学 21.6
21.3 岡山県地域枠
久留米大学 13 前期
産業医科大学 15.8 センター
福岡大学 13.9 系統別
9.6 センターⅠ期

競争率は受験難易度にそこまで影響はない

医学部受験では、入試倍率と受験難易度に大きな関連性はありません。

偏差値の高い学生ばかりが集まる大学では、偏差値が低くても受験難易度は高いといえます。つまり、倍率が低いからといって、受験難易度も低いということはないのです。

たとえば、河合塾 医進塾が公表している医学部のボーダー偏差値(合格可能性50%に分かれるライン)において、横浜市立大学は一般枠・地域枠・診療科枠すべてで67.5と高めです。

しかし、入試倍率は2.9倍であり、2020年度の平均倍率(4.0倍)よりも低くなっています。

反対に、高知大学では一般枠・地域枠ともにボーダー偏差値62.5と、国公立大学医学部の中では低めです。

しかし、入試倍率は一般枠が6.1倍、地域枠が12.5倍と平均よりも高くなっています。

医学部の競争率は入試難易度にさほど影響しません。

医学部受験においては入試倍率で左右されないようにし、偏差値や共通テストのボーダーラインを重視した方がよいでしょう。

まとめ

医学部の入試倍率は減少傾向にあり、特に国公立大学では6年連続で志願者数が減少しています。

また、国公立大学・私立大学ともに入試倍率は前年度の増減に影響しやすい傾向があるため、過去数年の倍率は把握しておいた方がよいでしょう。

ただし、医学部受験において、入試倍率と受験難易度にさほど関連性はありません。

入試倍率は近年の傾向を知るための参考として見ておくべきですが、医学部の出願先を決める際は、偏差値や共通テストのボーダーラインを重視することをおすすめします。

 
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