九州の中央部に位置する熊本市は、かつては各省庁の出先機関が集中する行政都市として繁栄していました。現在は政令指定都市に移行し、北九州市、福岡市に次ぐ第三の都市といわれています。
熊本市は総合大学や単科大学、短期大学が多い学園都市でもあり、大手予備校の直営校や地元密着型の学習塾などが数多く開設されています。
ここでは熊本で医学部進学を目指す人のために、おすすめの医学部予備校を紹介します。
熊本の医学部予備校事情
熊本県内で医学部医学科を置く大学は熊本大学(国立)の1校です。同大医学科の合格者数が多いのは県立の熊本高校や済々黌高校で、圧倒的な強さを見せています。
国公立大学の医学部といえば合格者数ランキングの上位には、東海(愛知)、灘(兵庫)、ラ・サール(鹿児島)など、私立の中高一貫校が並ぶのが常ですが、熊本高校は公立ながら京都大学など国公立大医学科に計44名合格し、14位に食い込んでいます(2020年度) 。
熊本高校には、あくまでも第一志望校に入ることを目的とし、そのためには浪人もやむなしとする気風があり、2浪、3浪するケースが少なくありません。
熊本県内には、そうしたトップクラスの受験生をしっかり支えて合格に導いている医学部予備校がいくつもあります。次項からその中でも特におすすめの医学部予備校を取り上げてみましょう。
【厳選】熊本でおすすめの医学部予備校紹介
医系専門予備校メディカルラボ 熊本校
特徴>志望校に的を絞った個別カリキュラムと完全マンツーマンで短期合格を勝ち取る!
メディカルラボは全国に27校展開する医系(医、歯、薬、獣医、看護)の予備校で、熊本には2015年に開校しました。メディカルラボの授業形態は1対1の完全個別指導。初めにスタートチェックテストを行い、生徒の苦手分野やつまずきやすいところなどを洗い出します。
テスト結果に基づいてカリキュラムを作成するのですが、どの大学にも受かる力をつけようとするのは限られた期間内では無理があるため、志望校を絞り、その大学医学部での合格最低点をクリアすることを目標として科目ごとに作成します。これによって短期合格が可能になります。
また、メディカルラボには講師とは別に現役医大生のチューターが在籍しており、生徒は学習面から受験の心構え、生活面まで経験者ならではのアドバイスを受けることができます。
<所在地>熊本市中央区手取本町
PMD医学部専門予備校 熊本校
AIを使った学習システムと講師による個別指導で効率的に成績アップ
PMD医学部専門予備校ではAIを活用した「atama+(アタマプラス)」という学習システムと、プロ講師による個人指導を併用した授業を行っています。
atama+は、単元ごとの理解度や本人の弱点、ミスの傾向などを細かく分析して専用のカリキュラムを作成。二次試験対策では講義だけでなく、自分で取り組む演習を重視したカリキュラムを作成します。
演習問題で解けないところがあればAIが瞬時にわからない根本原因を提示してくれるので、自分の苦手分野に気づくことができ、確実に力をつけていくことができます。
もし、解説でわからないことがあるときなども、AIがつまずいているポイントを講師に伝達するため、すぐに的確なサポートを受けられるので安心です。
※PMDとはPre-Medic Developmentの略で「医学部の前の段階」という意味の造語
〈所在地〉熊本市中央区水道町
壷渓塾(こけいじゅく)
第一志望校への合格率の高さで群を抜く老舗予備校
壷渓塾は日本で2番目に生まれた熊本の地元密着型予備校。文系、理系、医系があり、医系は国公立医進コースと医歯薬系私立理系コースに分けられています。
志望大学コースを選んでその大学に特化した指導を受けることができるので、第一志望校への合格率の高さでは群を抜いています。
壷渓塾はこれまで熊本大学医学部に毎年合格者を輩出しており、医学部の学生の半数は壷渓塾出身という時期もあったほど。そのようなことから、熊本高校→壷渓塾→熊大医学部はエリートコースといわれています。
〈所在地〉坪井校(高卒生)熊本市中央区内坪井町
水前寺高(現役高校生)熊本市中央区水前寺
医学部専門予備校一覧
学校名 | 医系専門予備校メディカルラボ 熊本校 |
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評判・特徴 | 開校以来、熊本大はじめ九州の国立大への合格者を毎年輩出。高校現役の合格者も多数 |
学校名 | PMD医学部専門予備校 熊本校 |
評判・特徴 | 講師とAIによる授業が基本。授業後は先生と何でも気軽に話せるアットホームな予備校 |
学校名 | 壷渓塾(こけいじゅく) |
評判・特徴 | 担任と講師による対面授業。自主性を重んじる伝統があり、受ける講義は自由に選べる |
学校名 | トライの医学部合格コース 熊本校 |
評判・特徴 | 教師と教育プランナーが学習面から精神面までサポート。教室以外に家庭でも受講可能 |
オンライン通信コースの学習ってどうなの?
医学部予備校の授業形態には、1対1のマンツーマン授業や1人~3人の個別授業、4人~9人の小集団授業、10人以上の集団授業、家庭教師派遣、オンライン通信コース(オンライン授業)など様々なタイプがあります。
その中でコロナ禍の影響によって急増したのがオンライン授業です。これはインターネットへ接続したパソコンやタブレット端末を使って授業を行うもので、授業を収録した動画を配信する「録画型(オンデマンド型)」と、リアルタイムで授業の様子を配信する「同時双方向型(ライブ型)」の2種類に分けられます。
オンライン授業には主に次のようなメリットがあります。
オンライン通信のメリット
- 地方の生徒も都市部の生徒と同様に、一流講師の授業を受けられる
- 予備校に通う時間と交通費が不要。遠方の場合は大きな負担となる寮費(下宿代)の心配もいらない
- ライブ型であれば、生徒からの質問に講師がそのつど対応できるため、通常の対面授業とほとんど変わらない。ほかの生徒との意見交換もできるので、孤独感に陥ることもない
- 録画型は、巻き戻したり早送りできるので、自分のペースで効率よく学習を進められる
- 災害やトラブルが発生して外出が制限されたときでも、自宅で授業を継続して受けられる
パソコンの画面越しの授業で本当に学力がアップするのだろうかと不安を抱くかもしれませんが、オンライン授業を取り入れている医学部予備校はいずれも教室での授業と変わらない合格実績を上げています。
コロナ感染防止対策が長期化することが予測される中、医学部予備校においてもオンライン授業はますます普及すると見られています。場所や時間の制限をされずにハイレベルの授業を受けたい人は、医学部予備校のオンライン通信コースを検討してみることをおすすめします。