医学部入試の難易度と今後の受験事情

2020年11月9日

医学部入試の難易度と今後の受験事情を解説

人気が高い医学部入試の近年の難易度状況を解説しながら今後の受験事情について解説

医学部入試と言えば合格難易度が非常に高く、地方国公立大学でも東大合格レベルの学力が必要と言われているくらいです。

そんな医学部入試ですが、難易度の状況や昨今の医療業界の状況を踏まえながら今後の受験状況について詳しく紹介していきます。

近年は医学部受験ブームで難易度上昇状態

医学部入試の難易度上昇を表現したグラフ

医学部入試の難易度上昇を表現したグラフ

最近は医学部受験ブームとメディアでも紹介されるほど、医学部受験が過熱気味。

2020年になって少し落ち着いてきたとは言っても、まだまだ難易度は高く、偏差値65以上はないと私立大学医学部でも難しいと言われています。

医学部入試はなぜここまで難易度が上昇したのか、直近の入試の難易度はどう変化しているのか、そして、2021年度以降の今後の医学部入試の難易度はどうなることが予想だれるのか、ここでは詳しく紹介していきましょう。

医学科に受験生が集まる理由

医学部受験を表現したシーン

医学部受験を表現したシーン

流行の影響・腕試し感覚

医学部受験ブームにあやかって多くの進学校に通う学力優秀な高校生が他の理系学部ではなく、医学部を目指しています。

実際、東大や京大の理系学部を受験せずに地方国公立大学医学部を受験する生徒が増えているのだとか。

これに伴い、純粋に医師を目指す受験だけでなく、なかには腕試し感覚で受験している層も増えいてることが懸念されています。

したがって、2020年には九州大学医学部が面接試験を導入して全大学で面接試験が必須になったように、大学側も医師としての適性や本気度を見極めることに力を入れ始めています

医師の安定した職業

医師と言う職業は、人材不足もあやかって仕事に困ることはないと言われています。

しかも、給与は高く、勤務医でも年収1000万円以上を稼いでいるひとは多く、医師としての世間の評判も高い。

したがって、安定した収入と地位の両方が得られる医師という仕事に魅了される人は昔から多いです。

これに伴い、他学部に比べて再受験組が多いのも医学部入試の一つの特徴だと言えるでしょう。

私立大学医学部の学費値下げ

昔は私立大学医学部の学費はどこも高額で3000万円や4000万円台のところがほとんどでした。

したがって、サラリーマン家庭では私立大学医学部に通わせることは困難で、私立は受験者数が限られていたのです。

しかし、近年は相次ぐ私立大学医学部の学費値下げが実施され、2000万円台前半で通える大学が増加

また、奨学金制度の拡充や地域枠の誕生によって、学費負担の軽減が可能となり、多くの受験生が狙えるようになりました。

2020年度入試はどうだった?

2020年度入試の描写

2020年度入試の描写

医学部入試の難易度は高いままなのか、直近に実施された2020年の入試結果を踏まえて考察してみましょう。

ここでは、河合塾のデータを基に国公立大学・私立大学別に確認していきます。

国公立大学医学部

2020年度の入試を振り返ると、前期日程においては6年連続で志願者減少となりました。

募集定員も一部の国公立大学で見直しを行い、前年と比較して62名の減少

前期日程も後期日程も減少していますが、気になるのは推薦入試の定員が58名も増加していることです

最近は地元の医師確保および現役生や1浪生を確保したい医学部が増えており、これに伴い推薦や特別入試(旧AO)の募集枠が増えている傾向にあります。

つまり、多浪生や再受験生にとっては一般入試の募集枠が減少しており、志願者倍率は減少しても難易度が高くなっているということです。

また、国公立大学医学部入試では後期日程を廃止する大学が年々増加している点も注意。

2020年度入試では、福島県立医科大学、鳥取大学、広島大学の3大学で後期日程が廃止され、国公立大学医学部を志望する受験生にとっては受験機会が減っており、年1回のチャンスで合格を勝ち取らないといけないという意味で難易度は上がっていると言えるかもしれません。

国公立大学医学部医学科の入学定員推移

年度 入学定員 前期日程 後期日程 推薦・AO
2020 5,496 3,581 454 1,445
2019 5,558 3,635 524 1,368
2018 5,558 3,668 539 1,335
2017 5,571 3,686 541 1,329
2016 5,569 3,661 556 1,337

私立大学医学部

私立大学医学部も少しですが、2019年度に比べて志願者数が前年比98%減となりました。

特に、2020年度はセンター試験の平均点が低く難易度が高かったこともあり、センター方式の志願者数が特に減少しています。

募集定員については、国公立大学医学部と同様に一般入試の募集枠が68名減少し、その代わり推薦・AOの募集定員が前年比78名も増加

やはり、現役生や1浪生への学生確保へ向かっており、多浪生や再受験生の難易度は高くなっていると言わざるを得ません。

私立大学医学部医学科の入学定員推移

年度 入学定員 一般方式 センター方式 推薦・AO その他
2020 3,629 2,573 353 543 38
2019 3,646 2,641 351 472 37
2018 3,645 2,664 360 432 39
2017 3,633 2,641 376 440 36
2016 3,477 2,541 355 425 16

2021年度以降の医学部入試・難易度はどうなる?

2021年度入試の描写

2021年度入試の描写

試験難易度・偏差値は難しいままの可能性が高い

やはり、医師という仕事は人の命を預かる仕事であるため、今後も高度な学力が要求され難易度は高いまま維持されることが予想されます

医学部の受験者数は落ち着いても、上位層の競争は高く維持されることで、今後も偏差値60以上は合格に必要になってくると思われます。

したがって、どの時代でも同じく医学部合格を目指すなら予備校などに通って基礎学力をつけ、学力向上が合格を左右することになります。

多浪生や医学部再受験生は難易度が上がる?

2020年度の入試結果を見ても分かるように、一般入試の定員が減少する代わりに推薦や特別入試(AO)の定員が大きく増加しています。

特に地方の医学部では地元に医師を根付かせるためにも地域枠の募集枠を増やしており、これによって推薦入試等の定員が増加している要因にもなっています。

推薦入試や特別入試はほとんどの大学で現役生および1浪や2浪までと出願条件を設けているため、多浪生や医学部再受験生は挑戦すらできないことが多いです。

したがって、多浪生や医学部再受験生は少なくなった一般入試で合格を勝ち取る必要があり、今後も推薦枠の増加で一般枠の定員が減少すれば難易度は高くなってしまいます。

新型コロナの影響で人気は落ち着く?

2020年は新型コロナの影響で、危険と隣り合わせのひっ迫した医療環境がクローズアップされました。

新薬もまだ確立されていない昨今、医師になることへ躊躇する受験生がいることも事実。

これによって、純粋に医師になりたい受験生だけが集まり、入試倍率もここ数年は落ち着くかもしれません

ただし、入試倍率は落ち着くかもしれませんが、難易度が決して下がるということではない点に注意。

それでも、上位層の一部は他学部に流れることで、医学部合格のチャンスは高まる可能性があります。

国策による定員増加の終了で合格難易度が上がる?

日本の医師の数はOECDの中では非常に少なく、医師不足が深刻化されたことで、国は医学部の定員増加を認めてきました。

しかし、2033年には医師の数は約36万人となり、需給状態が均衡になることが予想されているため、このままだと医師の数が過剰となってしまい、定員増加の対策が見直されはじめています。

2021年度の医学部入学者までは今までの状態が続きますが、2022年度以降は決まっていません

したがって、今後医学部定員が減少されれば、その分難易度は高くなると言えるでしょう。

2022年度の医学部入試はどうなる?必要な勉強と対策

2022年度入試の予想を表現

2022年度入試の予想を表現

気になる医学部医学科の定員は?

厚生労働省は、2022年の医学部医学科の定員について、新型コロナの影響で十分な議論ができなかったことから、現在の方針を継続することを決定

したがって、2022年の医学部定員は引き続き現在の募集定員が維持することになり、受験生にとっては朗報だと言えるでしょう。

入試の主な変更点はある?

2021年4月現在ではそこまで大きな変化はありません。
しかし、最近の傾向として一般入試の定員が減少し、その分を推薦や総合型(旧AO)に振り分ける大学が増えていますが、2022年度も福島県立医科大学が総合型選抜を新規に実施。

その分、前期日程の募集が80名から75名に減少するため、一般枠の難易度が上昇。

特に推薦など受験資格がない再受験生や多浪生は難易度に大きな影響があることは間違いありません。

また、後期日程の廃止の流れも今の流行りとなっていますが、富山大学も廃止を決定。

ただし、その分前期日程が10名の定員増(60名から70名)に増加するために難易度は改善されることが期待。

追加で富山大学では総合型選抜を新たに実施することも発表しています。

さらに、宮崎大学で理科2科目が前期日程2次試験で追加となり、対策が必須に。

理科回避で宮崎大学を目指していた受験生にとっては難易度が上がると言えるでしょう。

難易度に影響する大きな変更点については随時更新していく予定です。

2022年度主な入試変更点まとめ

  • 福島県立医科大学で総合選抜を新規実施(一般5名減少)
  • 富山大学で後期日程を募集停止(前期10名、総合で新たに募集)
  • 宮崎大学の前期二次で理科2科目追加

まとめ

医学部入試は、一昔前と比べ難易度が非常に高くなり、私立大学医学部を含め全体的にレベルの底上げされました。

しかし、最近は人気も横ばい、むしろ下降気味となり、難易度上昇はいったん落ち着いたと言えます。

それでも、上位層の競争はまだまだハイレベル状態で難易度は高いままキープ。

しかも、今後は定員増加の施策終了も予想され、難易度が再び上がる可能性も否定できません。

したがって、医学部入試については難易度はいつの時代も高いと捉え、早期合格が一番の解決法だと思って日々の勉強に取り組むことが一番だと言えるでしょう。

 
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