医学部受験の繰上げ合格とは
繰り上げ合格とは、私立大学医学部で採用されている正規合格に準じた追加の合格制度です。
これは、正規合格者が他の私立大学や国公立大学に進学するため入学を辞退して定員に対して欠員が出た場合に、不合格者の中でも合格基準に近かかった学生に入学資格を与えることです。
通知方法は、大学側から郵送又は電話にて繰上げ合格の旨を知らせてくれます。
大学によっては、合格発表と同時に補欠合格者を発表してくれるので、補欠合格者の中に入っていればまだ諦める必要はありません。
私立大学医学部の受験者のほとんどは、国公立の滑り止めか併願で受験しているので、入学辞退する学生も多く、毎年多くの繰上げ合格者が出ています。
繰り上げ合格と補欠合格の違い
繰り上げ合格と補欠合格との違いは、同じ合格でも実態は異なってきます。
まず、試験に合格した場合に入学資格が与えられる正規合格があります。ただし、上記で述べたように全ての合格者が入学するわけではないので、大学側は欠員が出ないよう補欠合格者を同時に選考します。
つまり、補欠合格は欠員補充が出た場合に備えた措置であり、現段階では大学に入学できる資格はありません。
もし欠員が出た場合、大学側が定員を補充するために補欠合格者の中から入学許可を与えられた人が繰り上げ合格となります。
したがって、繰上げ合格の人は入学許可を与えられて正規合格の人と同じく入学できますが、補欠合格の人はまだ入学できる保障は無いということになります。
補欠合格でもチャンスあり!
補欠合格者が繰り上げ合格を勝ち取れるかは、入学辞退者の数に影響されるので学生の中には複数大学から補欠合格をもらってても浪人してしまう場合もあります。
ただし、私立大学医学部の入学者数の半数以上が繰り上げ合格者という大学も珍しくありません。
たとえば、慶応義塾大学や東京慈恵会医科大学は難関国公立大学受験者が滑り止めとして受けるケースが多いため、入学辞退者多く繰り上げ合格者の数が多い特徴があります。
多くの繰上げ合格発表は国立大学の合格発表後にありますが、中には3月下旬や4月初旬に通知される人もいます。最後まで望みを捨てずに待っていると思わぬ朗報が舞い込んでくることもあり得るのです。